今回は、アラフォー世代から始めたい生前準備と生前準備に役立つ本3冊(エンディングノートが中心)をご紹介します。
自分の生前準備に関しては、筆者も以前から意識しておこなってきましたが、先日パートナーの死別に直面したらどうなるのかを知るために、下記の本を読みました。
こちらの本は、遺族が実際におこなう手続きや心情が詳細に記されていて、実用書として非常に参考になります。
ただし、いざ自分が準備するとなるともう少しガイド的なものが必要になると感じました。
そこで今回は、冒頭で上記著者のこささんの言葉をお借りしながら、子育て中の親が子どもに備える生前準備の一例や役立つ本をまとめました。
家族の死に直面したらどうなるのか
まずは、死別を経験した家族がどう思うのか、『ある日突然オタクの夫が亡くなったら? 身近な人が亡くなった時にやるべきこと、起こること』の著者であるこささんの言葉を引用しながら、心情を辿っていきたいと思います。
夫は死んだ。彼はいなくなった。今でも悲しくて悲しくてたまらない。
しかし、大切な人を失った私たちの生活はこれからも続いていくのである。
死んだら終わり、ではないのである。
引用元:こさささこ(2018年)『ある日突然オタクの夫が亡くなったら? 身近な人が亡くなった時にやるべきこと、起こること』KADOKAWA(20ページ)
この言葉は、夫の突然死から葬儀、膨大な手続き、子どもたちとの生活再建を経て出た著者の言葉です。
物語や映画ではクライマックスとなる「死」が、残されたものにとっては「新たな始まり」であることを気付かせてくれます。
うちは
仲のいい家族だった。
いつも
わいわいがやがやしていて、
食卓はにぎやかだった
それが
ある日突然
一人欠けることは、
ものすごい
衝撃だった。
引用元:こさささこ(2018年)『ある日突然オタクの夫が亡くなったら? 身近な人が亡くなった時にやるべきこと、起こること』KADOKAWA(128ページ)
大切な家族を亡くした喪失感は、言葉に言い表せないものがありますね。
そして、残された子どもたちのためになんとか自分を奮い立たせても、
あ、なんか
しにたい。
引用元:こさささこ(2018年)『ある日突然オタクの夫が亡くなったら? 身近な人が亡くなった時にやるべきこと、起こること』KADOKAWA(130ページ)
頭から「死」を追いやることは難しいのでしょう。
でも、
なんでもでもなんでも
やるしかないのである。
引用元:こさささこ(2018年)『ある日突然オタクの夫が亡くなったら? 身近な人が亡くなった時にやるべきこと、起こること』KADOKAWA(149ページ)
この言葉は、著者の夫の職場を片付ける場面の言葉です。
遺品の片づけに限らず、生きている限り、ずっとこの気持ちを持ち続けていくことになるのでしょう。
そして…
彼が突然亡くなって
とっても困った。
私が突然亡くなったら
それも突然困るだろう。
私はいま何をしておくべきだろう。
引用元:こさささこ(2018年)『ある日突然オタクの夫が亡くなったら? 身近な人が亡くなった時にやるべきこと、起こること』KADOKAWA(169ページ)
こささんは、夫の突然死で困ったことや課題をもとに、ご自身の生前準備を始めることになります。
自分の死にどう準備すべきか
それでは、自分の死にどう準備すべきか、著者のこささんの例を挙げてみたいと思います。
こささんは、残された家族(主に子どもたち)のために、下記の重要書類を分かりやすくまとめることを実践しています。

そして、【もしものときに開ける鞄】を準備し、お子さんにその場所を伝えています。
鞄の中身は…?

お子さんには、いざというとき何をしたら良いのかを具体的に伝えています。
このような生前準備は、個人でやりやすいやり方で構わないと思います。
一番やりやすいのは、市販のエンディングノートと呼ばれる備忘録を活用することです。
以下で、書きやすさや最新情報を重視したおすすめの最新エンディングノートをご紹介しますので、参考にしてみてください。
2021年最新 厳選エンディングノート3冊
新時代対応!もしものための安心ノート
『新時代対応!もしものための安心ノート』は、「お助けガイド」と「書き込みノート」が分かれているので、ガイドを見ながら書き込むことができて便利です。まずは、一番重要な「緊急医療情報」を記入して、あとは書けるところをゆっくりを埋めていきましょう。
一番わかりやすい エンディングノート
『一番わかりやすい エンディングノート』は、終活セミナー受講者の声をもとに作成されたエンディングノートです。
40年ぶりとなる法改正に対応し、終活の流れに沿った構成で無理なく書けるようになっています。
暗証番号などの重要情報は、「マル秘カード」「スクラッチシール」で保護することができます。
図解 身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本 2021年版 (別冊エッセ)
主婦雑誌「エッセ」の別冊ムック『図解 身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本 2021年版』は、死後の手続きに必要な提出書類の書き方やチェックシートが付いているので、実際の手続きを行う際にとても役立ちます。
また、「遺言状作成マニュアル&エンディングノート」が付属しているので、エンディングノートとしても使うことができます。
身内の死を連想させる本を買うこと自体を躊躇されるかもしれませんが、事前に知っているのと死後に一から調べるのとでは、作業効率に雲泥の差が出るでしょう。
分からないことをその都度ネットで調べるのは大変なので、1冊手元に置いておくことをおすすめします。
筆者が行っている生前準備

筆者は、2年ほど前から生前準備をしています。
エンディングノートも持っているのですが、手書きで書く・書き直すが面倒に感じるためExcelでファイルを作り、入力する方法をとっています。
金融機関の情報やID・パスワードといった重要情報は変更があるたびにファイル内容を更新し、年に1回プリントアウトしてファイリング。
この際、パスワードは直接書かずにヒントのみを書くようにしています。
最終的にはエンディングノートにまとめていく予定ですが、まだ葬儀やお墓のことを考える気持ちにはなれないので、徐々に埋めていく予定です。
まとめ:生前準備は家族にできる思いやり
今回は、アラフォーからの生前準備とおすすめのエンディングノート3冊をご紹介しました。
最後に、『ある日突然オタクの夫が亡くなったら? 身近な人が亡くなった時にやるべきこと、起こること』の著者の言葉を引用します。
「なにか」はあるかもしれない。人間いつなにが起こるかわからないのだから。
いやいや、でもまだ早い。「なにか」がないようにしないと。
引用元:こさささこ(2018年)『ある日突然オタクの夫が亡くなったら? 身近な人が亡くなった時にやるべきこと、起こること』KADOKAWA(191ページ)
著者が教えてくれたこの言葉を胸に、今自分ができることを一つずつやっていきたいと思います。
生前準備の一助になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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